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このふた月

2015年07月19日 13:20

若紫が潜りに入ったのは先月 12 日頃だったという。
私は出張でその姿を見なかったが、家族によると「上手にさっさと」潜ったそうで、実に若紫らしい。
彼女は要領がよく、なんでもきちんとこなす、飼い主とは正反対の生き物だ。
何ヵ月もかかることもあるとされるオカヤドカリの脱皮だが、彼女は大抵、ひと月に三日も遅れず、地上に出てくる。
だから私は出張から帰って心配もせず、時々霧吹きなどしながら安穏と過ごしていた。
ところが、ひと月丁度あたりから急に不安が押し寄せてきた。
通常、若紫は潜っている間ずっと沈黙しているわけではなく、潜りたてと出てくる前しばらくはごそごそと動く。
そのような時期に耳を水槽につければ、砂中の気配をきくことができた。
ところが今回は、一月が経とうとしているのに砂の中は静まり返ったままコソリとも言わない。
それからは急転直下、「このようなわけで、もうだめかも知れない」と打ち明け、家族と暗い夕食を囲んだり、潜る前のことを思い返して反省点を探したり、典型的な脱皮不安症に陥って数日を過ごした。
丁度その折、台風 11 号が頭上を横切り、列島中も荒れに荒れた。
そして台風一過、本格的な夏の訪れを感じた昨日、そろそろ仕事に行こうかとしていたところ。
砂まみれすぎて一瞬気が付かなかったのだが、たしかに五体満足な彼女が砂の上にちんまり座っているではないか。

「ああ!お帰り!!」

思い返してみれば脱皮期間はひと月を 5 日超えただけで、彼女としてもこの心配されようは心外だろう。
まだまだ、泰然自若とした心とは程遠く、オカヤドカリ飼いの修行が足りない飼い主のようだ。




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